歴史文化ライブラリー
イングランド王国と闘った男―ジェラルド・オブ・ウェールズの時代

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  • サイズ B6判/ページ数 192p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642057509
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0320

内容説明

十二世紀、ノルマン人征服下のイングランド王国。ウェールズ人との混血の聖職者ジェラルド・オブ・ウェールズは、ウェールズの教会的独立を目指し国王に立ち向かう。その数奇な人生から、「イギリス人」形成の道のりを探る。

目次

混血の「征服者」―プロローグ
ノルマン人、ウェールズへ
ジェラルドの歴史的背景
若き、熱き情熱を抱いて
いじめ、中傷の激化
ウェールズ人ジェラルドへ
一歩先を行った男―エピローグ

著者等紹介

桜井俊彰[サクライトシアキ]
1952年に生まれる(東京都出身)。1975年、國學院大學文学部史学科卒業。1997年、ロンドン大学ユニバシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)史学科大学院中世学専攻修士課程(M.A.in Medieval Studies)修了。現在、エッセイスト、英国史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Humbaba

13
ある土地を征服してそこに生活の基盤を築けば,いずれはその場所に昔から住む人と同化していく.ただし,そこには様々な反発が有り,その影響を脱するために大きな戦いが必要になることもある.2013/04/22

ジュンジュン

12
本書でもウェールズの歴史に触れてくれるが、同著「物語ウェールズ抗戦史」で予習しておきたい。著者には愛着があっても、僕にとっては地味~な人物(笑)、予備知識が必要。征服者ノルマン人が、やがてブリテン島に住む民族として、イギリス人へと至る葛藤を、混血の荒くれ坊主ジェラルドの生涯を通して描く。人生の(=本書の)ハイライトは、なんと司教選!さすがに地味すぎるよ~。2022/07/15

ようはん

8
リチャード1世獅子心王やジョン欠地王の時代、イングランドとウェールズの対立構造の中でウェールズの王族とイングランドの支配層であるノルマン人の双方の血を引いて生を受けた聖職者ジェラルドの生涯。ジェラルドも中々強烈なキャラクターであるが、ジェラルドの最大の宿敵であるイングランド王国宗教界のトップで政治面では宰相といえるカンタベリー大司教ヒューバート・ウォルターの老獪さが一番印象に残る。ウォルターを初めて知ったのは蒼き狼4であるが有能な内政官でジョンの行状に悩まされる感じに描かれていたのでイメージが変わった。2019/11/01

Koning

8
ウェールズ紀行などで知られるジェラルド・オブ・ウェールズの生涯。ノルマンでウェールズ王侯の子孫というややこしい血統から聖職者への道、そしてザンゼヴィ(セント・デイヴィッド)の大司教を目指すところ。今までどちらかというとウェールズ人の書いた伝記ばかり読んでいたので(笑)。ウェールズ人的英雄という認識が強かったのだけれど、やはりそう一筋縄でいく男のはずもなく(笑)。著者の言葉を借りれば場当たり的に立場を変えるように生きた男。とでもいうべきか。日本カムリ学会なんかに論文を載せている人だけれど、やはり英語の人。2012/08/13

wang

5
12世紀の聖職者ジェラルド・オブ・ウェールズの生涯と、イングランドの大司教区からウェールズが独立しようと闘った経緯。征服されたウェールズの王族の子孫でかつ征服者のノルマン貴族の一員でもあるという特別な血を持つ人物。こういう人物がいたということ、イングランドvsウェールズの対立が長く続いていたことを知ることができた。2012/09/23

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